鉄骨住宅は構造体に鉄を使っており、木造住宅よりも剛健で耐震性に優れた住宅であるのが最大の特徴です。
耐久性も防錆処理をすることで劣化しにくく、柱の腐食の原因となる白アリ問題もほぼ起きません。
一般的には、鉄骨造りの方が大量生産に適していると思われます。
作業的にも簡単に工期も短く木造ほど手間をかけずに1棟が完成させることができます。
大手メーカーの求められる効率的な方法に合致しています。
浜松の鉄骨系住宅会社
各メーカーの坪単価をまとめてみましたが、住まいづくりで重要なのはコストだけではありませんよね?
できれば、コストと品質を両立させた、いわゆる『コストパフォーマンス』の高い会社に依頼したいものです。
浜松のハウスメーカーの坪単価
鉄骨系ハウスメーカーの
「坪単価・価格」の比較ランキングは、下記のとおりです。
順位 |
業者名 |
参考価格(坪単価) |
1 |
積水ハウス |
50万円〜80万円 |
2 |
トヨタホーム |
40万円〜100万円 |
2 |
セキスイハイム |
60万円~100万円 |
3 |
パナソニック ホームズ |
60万円~110万円 |
4 |
ミサワホーム |
60万円~150万円 |
4 |
旭化成ホームズ(ヘーベルハウス) |
70万円~150万円 |
4 |
ダイワハウス |
70万円~150万円 |
浜松の鉄骨系工務店の坪単価
工務店では軽量鉄骨構造はあまり取り扱っていません。
軽量鉄骨構造はハウスメーカーが、家をプラモデルのように部材ごとを工場生産し、現場で組み立てるのに適した構造体です。
工場での大量生産に適しているため、一般の工務店ではあまり採用しない構造方法です。
工務店なら、木造、鉄筋コンクリート造、重量鉄骨などの現場施工する構造方式が得意なのです。
ハウスメーカーは同じような部材を軽量鉄骨で大量生産して、注文者のニーズをその部材の組み合わせによって実現しています。
工務店によって、複数の工法に対応している会社と、単一の工法のみ対応する会社があるので、事前に確認しておきましょう。
「軽量鉄骨」と「重量鉄骨」の違いや特徴
鉄骨住宅は軽量鉄骨と重量鉄骨の2つに分けられます。
- ビルや工業施設などで使われるのが「重量鉄骨」
・・・鋼材の厚みが6mm以上のもの
- 一般住宅で良く使われるのが「軽量鉄骨」
・・・鋼材の厚みが6mm未満のもの
重量鉄骨を取り扱う工務店などもありますが、
ハウスメーカーでは一般的に軽量鉄骨を取り扱っていると考えてよいです。(へーベルハウスでは重量鉄骨を使っているなど例外はあります)
重量鉄骨と軽量鉄骨では大きな違いがあることが分かります。一般的な2階建て戸建住宅なら、建築費用が安く品質が安定している軽量鉄骨で十分です。
「重量鉄骨」の特徴
- 重量のある鉄骨を使っているため強度が高い
- 柱や梁(はり)が強いため間取りの自由度がかなり高い
- 軽量鉄骨より少ない本数で骨組みを造ることができる
- 基礎や地盤工事をしっかりとやるため高コストとなる
- 鉄骨の大量生産に不向きなため高コストとなる
- 法定耐用年数は34年
「軽量鉄骨」の特徴
- 工場で大量生産されるため建築費用が低コストになる
- 素早い行程で工期が短期間で済むため、建築費用が低コストになる
- 工場生産のため、品質が安定している
- 壁部分に筋交い(すじかい=斜めに通す細い鉄材)を入れることで建物の強度を上げる
- 法定耐用年数(国が定めた耐用年数)は19~27年
鉄骨住宅のメリット
メリットを確認しましょう。
鉄骨は地震に強い
設計の際にコンピューターで構造計算の必要があるため、必ず地震に強い設計になります。
地震の時は木造住宅よりも揺れると言われていますが、理論上は揺れてエネルギーを吸収しているから揺れを感じるのであり、体感としては木造住宅とそこまで大きな変わりはありません。
何よりも、鉄骨住宅は
想定外の大きな地震があっても一気に崩れたりしないのが安心できるポイントです。
鉄骨は耐久性が高い
鉄は木材に比べて腐食しにくいため、サビない限りは100年でも耐久します。
各ハウスメーカーでは最新技術によって鉄がサビないための工夫が行われているため、安心して長い間住める住宅が作られています。
例えば、トヨタホームではトヨタ自動車のクルマづくりの技術で培われてきた防錆技術「カチオン電着塗装」という、鉄骨を特殊な塗料に丸ごと浸して鉄の表面を強固にガードしています。
強固なサビ止めをしていますので、ほとんどサビが出てきません。
鉄骨住宅のデメリット
デメリットを確認しましょう。
鉄骨はコストが高い
鉄骨住宅は木造と比べると鉄骨の値段が高いため2割くらい高くなります。
景気による
鉄の価格上昇があれば鉄骨住宅の価格は当然上がっていまうので、購入時期も合わせて検討したいところですね。
前述したメリットが不要な方は木造住宅でも良いと思いますが、都心部などの狭い土地に数多くの部屋を作ったり、1F部分を駐車場にしたりする方などは鉄骨住宅がオススメです。
断熱性能が低い
鉄は木材に比べ熱伝導率が350倍です。
よく言われますが、鉄骨は寒いというのはそうゆうことです。
現在は外断熱、内断熱など断熱の対策の仕方はたくさんありますので、これについてもしっかりと調べて検討するべきでしょう。
気密性能が低い
鉄は
「熱によって伸縮しやすい」という性質があります。
そのため、鉄骨住宅は、
木造住宅に比べてすき間ができやすく、気密性能が下がりやすくなります。
なお、気密性能は
「C値(相当すき間面積)」という数値で実測できるのですが、
鉄骨系ハウスメーカーはC値をほとんど公表していません。
土地によっては地盤強化が必要
鉄骨住宅は木造に比べてかなり重いため、地盤が弱い土地の場合は地盤を強化する必要があります。
地盤改良工事には高額なコストがかかる場合もあるので注意が必要ですが、ハウスメーカーや工務店で設計の打ち合わせを始める前には必ず地盤の確認を行ってからスタートしてください。
まとめ
鉄骨住宅はこんな方におすすめです
広々した空間でのびのびと趣味を楽しみながら暮らしたい |
重量鉄骨造だから大スパン構造が可能です。 |
子供の成長に合わせてリフォームを簡単にしたい |
間仕切りの撤去・移動が構造に関係なく自由自在です。 |
他に真似できないデザインのオンリーワン住宅が欲しい |
鉄骨造なら木造に出来ない間取りも可能です。 |
1階を車庫スペース・2階3階を住宅にしたい |
鉄骨造の得意分野です。 |
屋上にプライベートガーデンが欲しい |
鉄骨造だからこそ出来る技です。 |
子から孫へ代々住み続けられる住宅が欲しい |
鉄骨住宅なら高寿命なので可能です。 |
軽量鉄骨を採用しているハウスメーカーでは、工場で組み立てをする方法を用いている場合が多いため、
品質のバラつきが少ないでしょう。
また強度の高い鉄を使用するため、柱と柱の距離を大きくとることができます。
鉄骨造住宅を選定する際には、立地条件や地盤形状によっても建築費用が大きく変わるため注意が必要です。
注文住宅などの場合、着工後に新たな要望が出てきたとき、計画変更を行うことができます。
しかし、規格品である軽量鉄骨構造住宅では、基本的に臨機応変な施工対応はできません。
軽量鉄骨構造住宅に特化した職人を中心に施工を行っているケースが多く、
着工後の計画変更は、施工品質の低下などを招く恐れがあります。
間取りには十分に検討してから建築しましょう。