新築一戸建て建てることになったとき、最大の楽しみは何と言っても間取りを考えることではないでしょうか。
間取りを考える中で見落としがちなのは収納スペースです。今あるものを何処に置くのか?何処に置けば使いやすいのか?をよく考えて間取りも考えると良いと思います。
収納スペースは多く作ればよいというものではありません。大きさや数より、使いやすさが重要なのです。
モノを減らすことが最大の基本
要らないモノが家にある状態で収納量をはかってしまえば、収納計画は高い確率で失敗してしまうはず。 だから、整理整頓のスタートだと思って、間取りを作る前に「断捨離」するのがオススメです。 どうせ引越しのときにやることになるわけですから先にやっておきましょう。 最初に家の中にあるもの、すべて1カ所に集めていきます(複数個所でも可)。 そして「必要なモノ」「不要なモノ」に仕分けしましょう。 なかなか必要と不要を分けることができない方は、以下のルールに沿って分けてみましょう。- 1年以内に使ったか、どうか
- 半年以内に、使う見込みがあるか、どうか
- 生活スタイルに合っているか、どうか
- 「頻繁に使っているモノ」
- 「頻繁に使っていないモノ」
収納は「たくさん=便利」にあらず!適材適所で使いやすい計画を!!
リビングで常に使うモノはクローゼットで一括管理
使うときにすぐに取り出せ、使い終わったらきちんとしまえる場所があることこそ「便利」。 収納を計画する際は、見た目の収納量よりも、「いかに使いやすいか」に重点を置きましょう。 使いやすい収納とは? それは、「しまったものが見渡せ、何があるか一目でわかる」ことです。 たとえば、奥行きが深すぎる収納は、奥にしまったものが把握しづらく、出し入れの手間もかかります。 使うものと収納場所が離れていて関連付けが薄いのも、「どこにしまったっけ?」となったり、わざわざ取り出しにいくことになったりして、あまり使い勝手がいいとは言えません。 収納プランを練る際は、「使う場所に近いところに収納を」が鉄則です。適材適所の収納を心がけましょう。 あとは、使う頻度や、家族みんなで使うものなのかなども考慮して、収納スペースの量と場所、そしてそこに収めるものを決めていきます。注文住宅での収納計画 失敗しないポイントは?
いつも片付いている家は暮らしやすい家です。 いつも片付いている家にする為には、片付けやすさが必要です。 家づくりをした人が、失敗した、後悔していると感じている項目の中には、収納に関する内容が多く見受けられます。サイズを考える
出しやすい、しまいやすいの組み合わせが収納スペースの使い勝手の良さです。さっとしまえてさっと取り出せれば、片付けが億劫ではなくなります。 「前にあるものをどけないと入れられない」 「いったんしまうと出すのが面倒…」 このような状態になってしまう原因は、収納スペースの奥行きと間口のサイズにあります。 収納する物の奥行と幅にあったサイズの収納スペースであれば、このような問題は起こりません。 収納スペースを設置する部屋によって収納する物は変わってきます。収納する物を具体的に想定して、収納スペースのサイズを決めることが大切です。寝室の収納スペース
クローゼット内の衣服をかけるハンガーポールが1本なら、ハンガーにかけた厚手のコートが収まる奥行き、ダブルにするのであれば、その倍以上の奥行きが必要です。 ダブルにしておくと、季節ごとに手前と奥の衣類を交換するだけで、衣替えが完了します。幅に余裕があれば、シングルポールにして、季節ごとの衣類を横に並べられます。 十分な奥行きのない中途半端な奥行きのクローゼットにすると、せっかくダブルポールにしても、1本は使いにくいので使わなくなってしまいます。 奥行きがある分、部屋は狭くなってしまうので、スペースが無駄になります。 衣装ケースをしまったり、引き出しを置いたりする場合には、それぞれのサイズに合う奥行きが必要です。 サイズが合わず、奥から並べて置いてしまうと、出し入れがしにくくなってしまいます。 また、クローゼット内の棚は、毎日出し入れする物は中段、衣装ケースなどの重いものは下段というように、具体的に収納する物に合わせて棚の奥行を決めると使いやすくなります。 上段は使いにくいので、把手のついた取り出しやすい収納ケースを使い、ケースの奥行に合わせた奥行きの棚にすると使い勝手が向上します。リビングの収納スペース
リビングは子育て中には、特に散らかりやすい場所です。 子供は就学前から中学生になるまでの間は、お母さんといる時間が長く、ほとんどの時間をリビングで過ごします。 就学前は、リビングで遊ぶときに使ったおもちゃ、お昼寝の時にかけるブランケット、小学校に上がると、宿題を済ませる為の勉強道具や、読みかけの本、ゲーム機などがリビングにあふれます。 帰宅してから、いったん自分の部屋にランドセルや上着を置きに行ってくれればよいのですが、面倒がってリビングに置きっぱなしにする子供はたくさんいます。 このような状況を避ける為には、子供がしまいやすい収納スペースが必要です。 小さな子供でも自分でおもちゃをしまえる位置にあり、開け閉めが必要ない収納スペースがリビングにあれば、子供が自分でお片づけをする習慣がつけられます。洗面所・脱衣所の収納
洗面所には家族の洗面用具やお風呂掃除用品を収納する棚が必要ですが、その他に、家族の下着やパジャマをしまう収納スペースがあると便利です。トイレの収納
トイレは狭いので、水タンクの上や壁に奥行きの狭い吊戸棚をつけると便利です。 トイレットペーパーや、掃除用具がしまえます。奥行きを深くしてしまうと、使いにくくなってしまいます。 トイレットペーパーが入る程度の奥行でも、間口いっぱいの幅にすれば、トイレットペーパー半ダースとトイレ用洗剤やペーパータオルが収まります。キッチンの収納
食料品を収納するパントリーも、寝室のクローゼットと同じように、奥行きのサイズが使い勝手に大きく影響します。 奥行きが深すぎると、奥の食料品が取り出しにくくなり、賞味期限が切れてしまっても気が付かず、無駄にしてしまったりします。 それぞれの棚の高さも高すぎると、上のスペースが無駄になってしまうので、その棚に何を置くかを想定してパントリー内の棚の位置を決める必要があります。 一部を可動式にしておくのも良い方法です。 また、食器や鍋などは、壁面を利用して見せる収納にする方法もあります。 照明との組み合わせで、素敵なインテリアにもなります。まとめ
- 実際に収納する物から、奥行き、間口などを割り出し、サイズを決める。→奥の物が取り出しにくい、反対に入れたいものが大きすぎて入らないなどの無駄を防ぎます。
- 収納スペースの周囲の状況に合わせ、スペースに余裕がなければ引き戸や折戸など状況に合わせて開き方を選ぶ→開き戸にすると、邪魔になって開け閉めしにくくなる恐れがあります。
- 広さに合わせて何か所かに灯りをつける、又はコンセントを設置しておく。→ウォークインクローゼット、ウォークスルークローゼットは、収納する物が増えてくると、灯りが届きにくくなってしまいます。
- 子供部屋の収納は大きめに作っておく→中学生、高校生になり、勉強道具が増え、衣服が嵩むようになった時にも困らないようにしておく必要があります。